スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ヴェネツィア金融物語(4)

前回は、もしもの時のための保険についてお話ししました。

しかし、商売をはじめる際に必要なのは何でしょうか?
  それは、まとまった額のお金…つまり資金です。

では、どのようにヴェネツィア商人は資金を調達していたのでしょうか。
カナル・グランデ  ヴェネツィアはアドリア海の真珠だった
 
まずは、船に乗せてもらって交易で稼ぐ方法。
例えば、当時ヴェネツィアの商船では、乗組員がある程度の荷物(交易品)を積み込む事が、権利として認められていました。

もちろん、立場により積み込むことの出来る量は異なっていたのですが、見習い水夫でも代金を支払わずに持ち込むことが出来たわけですから、ちょっとした小遣い稼ぎをすることも出来た訳です。
それに、駆け出しの商人としては、何処の交易品が儲かるかを実地で把握することも出来ました。
これが、船長にもなるとかなりの量を積み込むことが出来ますから、ここで一山当てることも、決して難しいことではなかったのです。

また、ヴェネツィアは国有船を貸し出していたり、ムーダと呼ばれる定期商船団も持っていましたから、そのような働き口を探すのも簡単でした。
もう一つの方法は、融資を受けることです。
 たとえば、『プレスティット・マリッティモ(Prestito Marittimo)』という、短期で返済するための制度がありました。
これは、年に2割という高額の利子が付きますが、残りの商品が高値で売れればそれはまるまる儲けとなります。

 もう一つの方法は、『コレガンツァ(Collettiva su Garanzia:連帯保証)』と呼ばれている制度でした。この制度は、古代より用いられていましたが、それを現代に置き換えるなら「疑似株式会社」といえるまで、高度に洗練された形態に作り上げたのはヴェネツィアだったのです。
 これは、大抵の場合一度の航海で契約が終了するものですが、出資金の額によって2つの方式に分けられます。

 一つは、資金提供者が2/3、融資を受ける側が残りを出資するというものです。この場合は売り上げのうち、経費を除いた額を利益として折半しました。

 もう一つの方法は、全額を出資者が提供します。そして、利益は出資者が3/4を得ることが出来ました。
この場合に融資を受ける側の利点は、無資金でも事業を始めることが出来るという点にあります。それに、他の出資者を募れば、そのぶん自分の利益も増やすことが出来ました。

 このコレガンツァという方式が、大変にベネツィアらしいのは、本国にいて、まとまった商売が出来ない人も投資に参加できたということです。その結果、資金が市場に出回りますので、経済も活気に満ちていたのです。
 そして、金持ちや政界の人間もこのような場合に出資するのは義務とみなされていましたから、国が制度として事業者を支援しなくても、自然と必要が満たされていたという点もあるのではないでしょうか。
このシリーズは、今回で終わりとなります。
スポンサーサイト

Comment

(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://popoloerrante.blog26.fc2.com/tb.php/50-c4829fb2
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

FC2カウンター

プロフィール

ルクレッツァ・ロッソ

Author:ルクレッツァ・ロッソ


  • 管理者ページ


  • 映像資料室(FLASH倉庫)

    ◆Lucrezia Rosso

    所属商会記録:オトナの商会@アムスてるダム(現)
    アストレア@ヴェネツィア
    猫教団@セビリア
    世界の船窓から@マルセイユ
    たまごのしろ@ナポリ
    いらん子@セビリア

    ◆オペル・ベクトラ

    得意スキルは誤字&誤爆
     (両方 完スト達成!)


    リンクはフリーでございます。こんなブログですが、お気に召していただければ、是非ともお願いいたします。
    また、コメントを残してくださると中の人共々喜びますし、こちらからもビシッとリンクさせていただきます♪

    お約束

    このホームページに掲載している『大航海時代 Online』の画像は、『大航海時代 Online』公式サイトにおいて使用許諾が明示されているもの、もしくは『大航海時代 Online』の有効なアカウントをお持ちのユーザーのみに株式会社コーエーが使用許諾を行ったものです。

    (C)2005 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.

    最近の記事

    カテゴリー

    ブログリスト

    BLOG PEOPLE

    ブログ検索

    リンク

    このブログをリンクに追加する

    全ての記事を表示する

    Copyright © ルクレッツァ・ロッソ
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。