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「紙」の文化史 (1)

 「紙」を英語でいうと"paper"、フランス語では"papier"という。
どちらの言葉も、元になったのは『パピルス(Papyrus)』という植物である。

パピルス


 このカヤツリグサ科の植物の茎をシート状に加工したものが、古代エジプトで使われていたパピルス・ペーパーである。現在の『紙』とはちがうけど、これもまた『紙』。

【209 世界史・文化史 】

「紙」の文化史

- 「紙」誕生以前の筆記方法 -


1.アッシュルバニパル図書館


 今から2600年ほど昔のことであるが、現在のイラク北方にアッシリア(Assyria)という名の大国があった。紀元前7世紀頃(新アッシリア王国時代)、このアッシリアにアッシュール・バニ・アプリ(Ashur bani apli)という王様が生まれる。 英語読みのアッシュルバニパル(Ashurbanipal)の方が通りがよいので、以後こちらの名前を使わせていただくが、この王様 ちょっと変わった王様だったらしい。

 たとえば、ほかのメソポタミアの王のように、アッシュルバニパルも自分のレリーフ(浮き彫り)を残しているのだが、このライオン狩りを楽しむ勇敢な王の腰には書記が使う葦製のペンと思われるモノが刺さっている。もちろん職人が勝手に彫り込んだと考えるのは無理があるから、これはアッシュルバニパル自身が指示したと考えられている。

 この当時、文字を書くことは書記たち専門家に委ねられており、読み書きが出来るということは王といえどごくごく稀なことだった。つまり、彼は自分を象徴するものとして「武力」ではなく、あえて「知力 (学問)」を選んだ変わった王様だったのだ。それを裏付けるものとして、「わしは学校に行ったから、読み書きが出来るのじゃ。足し算も引き算も出来るのじゃ、そればかりか かけ算も割り算も出来るんだぞ、すごいだろ!」なんて自叙伝も残っていたりするから、どれだけこの王が教養という分野に重きを置いていたかがわかるというものだ。



 さて、1845年にA・H・レイヤードがニネヴェの遺跡を発掘してから、このアッシリアの古都からはいくつかの『図書館』と思われる遺跡が発見されている。この中でも特に、1853年にレイヤードの助手であるH・ラッサムによって発掘された『図書館』 [1] は注目に値する。

 王宮の玉座裏回廊部分から発見された約3万点に及ぶ粘土板には、この文書がアッシュルバニパル王の持ち物であることが明記されている。これらの『本』に、ほかの図書館に保管されていた文書も加えたものを、通称「アッシュルバニパルの図書館」、または「ニネヴェ図書館」と呼んでいる。粘土板は、古代メソポタミアの共通文字である楔形文字で記されており、この発見によりアッカド語やシュメル語の解読の道筋が開けたと言っても過言ではないほど貴重な発見だったのだ。

楔形文字板の一例


 では、この『アッシュルバニパル図書館』に納められた『本』 [2] には、どんな種類があったのだろうか。また、いったいどこからこれだけの量の粘土板を集めてきたのだろう。実は、アッシュルバニパル図書館はその質問の答えについても教えてくれているのだ。そのことは、また次回の記事にて。


 
脚注


[1]
 もちろん、『図書館』といっても現代の図書館のような、みんなが読んで学べるような施設ではなく、どちらかというと個人蔵のコレクションといった意味合いが強かった。これは、それから数千年たっても同じことで、いわゆる庶民が本を手にすることが出来るようになるのは、グーテンベルグによる印刷術が発明されるようになってからのことである。

[2]
 後述するが、現代の書籍のような『冊子本 <コーデックス>』が生まれるのは1世紀になってからのことである。この記事では、分かり易いように『本』という言葉を用いたが、現代の本とは形態が異なっていることを覚えておいていただければ幸いだ。
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Comment

2008.05.29 Thu 20:48  |  

しょこらさんとこで見かけましたよ…
オメデト(〃・ω・)o∠※パーン!!"。・:*:・゚☆

さ、赤い頭巾をドーゾ!

  • #3un.pJ2M
  • uni
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2008.05.30 Fri 23:03  |  

uniさん>
ありがとうございます…って、もう誕生日って年でもないんですけどねw

あ、でも自動車保険の値段が下がるんですよ。これくらいかな楽しみはw

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