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オリンピックの『聖火』って?  (1)

むかしむかし 人間はまだ「火」というものを知りませんでした

寒くても暖をとることも出来ません
肉を焼いて食べることも出来ません
夜になっても明かりもありませんし
猛獣から身を守ることも出来なかったのです

ゼウスをはじめとするギリシャの神々は 「火」を自分たちだけのものとしていたのです

ところがある日のこと
神族のひとりだったプロメテウスが反乱を起こしたのです
彼はオリンポスの山で明々と燃えるたいまつをとって
地上に住む人間たちに「火」の使い方を教えてしまったのでした

ゼウスは大変怒りました
捕らえられたプロメテウスは 山の岩場に縛り付けられてしまいます
「おまえは死ぬことも出来ずに、そこで永久に苦しむがよい!」
鳥がやってきて 生きながらにプロメテウスの肝臓をついばみます
ところが彼は死ぬことが出来ませんから この責め苦は永遠に続くというわけです

こうして人間に「火」を伝えたプロメテウスは
未来永劫 死ぬことも出来ずに生き地獄を味わうことになったのです
ところが・・・

(「プロメテウスと火」 ギリシャ神話より)

~聖火の由来 (1)~

オリンピック聖火とオリンピック・トーチ
(オリンピック憲章 1章18)


1 オリンピック聖火とは、IOC の権限の下にオリンピアで点火される火をいう。
2 オリンピック・トーチとは、その上でオリンピックの聖火が燃えるたいまつ、もしくはそのレプリカをいう。
3 オリンピック聖火、及びオリンピック・トーチの使用に関するいかなる種類の権利も全てIOC が所有する。


 現在行われているオリンピックは、『近代オリンピック』といわれている。
1896年に、フランスのクーベルタン男爵の提唱によってアテネで開かれたのが第一回大会だ。余談だが、当初のオリンピックは夏季大会だけで、冬季大会が開かれるようになったのは1924年(モンブラン大会)になってからのことである。

 古代ギリシア地方では、いくつか有名な陸上競技大会が行われていた。
「四大競技大祭」と呼ばれた、オリュンピア大祭、イストミア大祭、ネメアー大祭、ピューティア大祭、そして女子部門の大会としてヘーライア大会が大きな大会として知られていた。特にこの中でも際だって有名だったのが、オリュンポス大祭である。これらの大祭は単なる競技大会ではなかった。大きく分けると2つの目的があったのである。

 第一に、これらの大会は神々に捧げられた『神事』だったのである。
たとえば、オリュンポス大祭の会場となったオリンピアの地には、彫刻家ペイディアスによって作られた巨大なゼウス神の像を納めた神殿がそびえていた。後の部分でも取り上げるが、この競技会ではゼウスやギリシャの神々に対し捧げ物を行うことが、重要な部分を占めていたのである。
ゼウス


 第二に、この大祭はギリシア人の求める「健全な魂と肉体」の追求の場、また平和の象徴の場という側面も有していた。たとえば、この大会の期間(三ヶ月)は、互いに相争っていた都市国家も休戦し代表団を送ることになっていたのである。また選手同士が無用の騒動を起こさないように、武器を携帯していないことが一目でわかるように競技は全裸で行われていた。逆に言えば、そうした規定を設けなければ、諍いが都市国家間の戦争にまでつながる可能性を持っているほど重要視されていたと言えよう。

 クーベルタン男爵は、この古代オリュンポス大祭をヒントにして、オリンピックを世界的なスポーツ交流の場にしようと考えたのである。(古代オリンピックと近代オリンピックの相違点については、次回以降詳しく考えたいと思う)
 さて、話を聖火に戻そう。
 記録に残っているものでもっとも古いオリュンポス大祭は、西暦前776年の大会だった。この大会で行われた競技は『スタディオン走』という短距離走である。1スタディオンは、メートル法では180mということなので、現代の200m走を想像していただくと分かり易いのではないだろうか。さて、競技場の決められたスタートラインから選手たちはゴールへと駆け抜けるわけだが、このゴール地点で勝者を待つのは妙齢の美人でもピチピチ(不適切な文言により削除)でもなく、むさ苦しい爺さんだったのであるw
実は、このレースでは優勝者に「ゼウスの祭壇に火をつける」という特権が与えられていたのだ。故に、ゴール地点ではゼウス神殿の神官がたいまつをもって待機していたのである。ゼウスの祭壇には犠牲の雄牛が供えられ、大会期間中ずっと火が絶やされなかったそうな。この競技会が、ゼウス神に捧げられた神事であったことを物語る良い例だろう。横道に逸れるが、冒頭の神話にあるように火を与えたプロメテウスをきつく罰したゼウスのために、聖なる火が灯されたというのはなんとも皮肉な話であるように感じられるのだが…。
 
 これが、現代のオリンピックにおいて灯されている聖火の始まりだったのだ。かつてのギリシャの神殿で行われていたのと同じように、オリンピックの聖火も「太陽光線を利用して点火すること」と定められている。なお、クーベルタン男爵によって行われた第一回大会(1896年)で、聖火の点灯が行われたという記録は残っていない。正式な記録に残っているのは、1926年のアムステルダム大会であることもついでに記載しておくことにしよう。

 では、現在行われている「聖火リレー」はいつから行われるようになったのだろう。
そのお話は次回の記事にて。

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