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【考察】 衝角(ラム)戦法は、効果的か? -2-

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 長距離イベント(通称:プレステ・ジョアン)で燃え尽き気味です。
でもよく考えたら、(ヨーロッパからの距離はともかく)ブーブー文句言うほどの移動距離でもないよね。冒険クエストなら、あの程度の移動距離はざらにあるし。文句言うならやらなきゃいいのに…。

 冒険レベルの方は、今月末までには達成したいなぁ…。
投資戦に参加してお金もなくなったので、お金稼ぎもしないといけないんだけどねぇ。


 DOLでも、海事アイテムとしてお馴染みの『衝角(ラム)』。
前回は、ラムがまだ主兵器として大活躍していた時代のことについてお話ししたわけだが、その後 帆船の時代になってからもラムは主兵器として活躍できたのだろうか?

 そんなおはなしの2回目です。

 さて、前回の最後に上げた問いは次のようなものだったね。
「衝角(ラム)は、帆船にも有効なのだろうか?」


 結論から先に言えば、帆船に搭載された『衝角(ラム)』は使い勝手が悪かったんだ。

 それはなぜか。

 一に、帆船の推進力の特性というものがある。

 帆船の推力になるのは、もちろん風である。帆に風をはらむことによって、推進力を得るわけだね。その特性上、ガレー船のように好きな方向に向かえるというわけではない。とくに風上に向かって切りあがる場合には、ある程度の角度以下には進めない。もうこれは仕様上仕方がなく、個々の船の性能でどうにかなるモノではないわけだ。これでは、先に挙げたラミングのポイントのひとつである、「敵船の動きについて行けるだけの、旋回・運動性能があること」という要素を満たすことが難しくなる。

 また、ラムが突き刺さるためのスピードを出すためには、敵船より風上に位置しなければならず、毎回敵よりも風上にいる必要があり、これもまた運の要素が強くなるわけだ。



 さらに、大航海時代によって、海戦の舞台が広範囲に広がったことも、それまでの戦闘の方式がガラリと変わったことも、ラムが使いにくい原因の一つとなったんだ。

 それまでのガレー船は、補給の必要から-なにしろ動力は、漕ぎ手という人力なわけだから-も、沿岸部に近い航路を通り、停泊・補給を繰り返して移動していたのである。これは言ってみれば、「待ち」の海戦だろう。

ところが大航海時代が始まり、勢力範囲が広くなると、ガレー船のように補給・停泊を繰り返していたのでは百年たっても目的地につけない。自然と、航行距離が長くて、速度がでる船が重宝されるようになる。つまり、「待ち」の時代から、「動」の時代に船のスタイルも変わってきたというわけだ。
ということは、どういうことか。
少人数での取り回しが出来るようになり、船員の数が減ってくる。というか、食い扶持を減らすために、船員の数を削る。つまりは、白兵戦に投入できる戦闘要員の数も大幅に減ったということだよね。そうなってくると、ラムで押し切るという戦法があんまし美味しいモノではなくなってきたのだ。武装も、少人数で扱える大砲が主流となり、散弾で敵の露天甲板を一掃といった戦法が出てきたこともあり、多層甲板・多砲台のガレオン船が主流になるのも自然な流れだったというわけ。



 もう一つの理由として、ラムが船に与える抵抗力というものがある。

 実は船の速度を左右する要素の一つに、「船首の水切りがよいか」というポイントがあるんだ。船が大型化するにつれて、この要素は非常に大きな影響力を持つことになる。なにしろ巨体を進ませる以上、船には波や水の摩擦抵抗、形状抵抗などなど多くの抵抗力がかかることになる。(詳しくはこちらを参照。 日本財団図書館 船のしくみⅠ

 ただでさえ船の抵抗力を減らしたい時に、航行の邪魔になるようなラムはいらん! となるわけだ。



 さらに、前にも述べたように『大砲』の登場が、ラム時代遅れを決定的なものにすることになるのだった。
破壊力抜群の大砲を装備した船に、ラミングを仕掛けたらどうなるか。

「船長! 敵艦、左舷からこちらに向かって突っ込んできます!」
「む。ラムアタックかっ!! 左舷砲、敵艦に照準。 撃てーっ!!」
(ドッカーン!! ブクブク)
≪敵艦に、船首クリがキマリました!≫


まぁ、これはモノの例えだけど、ラムアタック自体が成功する確率も低くなってしまったというのが致命的だったんだろうね。こうして、『衝角(ラム)』という兵器は"時代遅れ"になってしまいましたとさ チャンチャン。

 どうして「艦首クリティカル」「艦尾クリティカル」という現象が起きるのか。それは、船の構造に関係がある。
船というのは、『竜骨(りゅうこつ)-キール-』と呼ばれる船の背骨にあたる部分に『肋材(ろくざい)』を梁材でつなぎ合わせて骨組みを作り、外板材(がいはんざい)を貼り合わせてつくっていきます。

で、横っていうのは材を厚くしたり、鉄板などの装甲をつけることができるので比較的丈夫に出来るわけだが、船首部分はその構造上から装甲を厚くすることが出来ない。スピードも出なくなるしね。また応力的に弱いと言うことも忘れちゃならない。
一方、後ろはといえば…パイレーツ・オブ・カリビアンなどの映画や海洋冒険モノのドラマを見ればよくわかると思うんだけど、そこには大きな窓がある!  で、窓なわけだから、その耐久力も所詮知れているわけで…。

 命中範囲が狭くピンポイントで直撃しなければ大被害にならない船首と、どこにあたっても大被害になる船尾の違い。このあたりが、艦首クリティカルのシビアな判定につながっているんじゃないかなと思います。閑話休題。


 じゃあ完全にラムは軍艦から姿を消したのかというと、そういうわけでもなかった。なにしろ頭の固いお偉いさんの中にも、根強く『ラム教信者』ともいえるような連中もいたからだ。
とはいえ、艦首にラムを必ずしも装備しなくてよくなったことにより、帆船型軍艦の設計が比較的自由になり、それにより新しいタイプの船が生まれていったのです。こうなると、過去の遺物として軍事博物館の倉庫にでもしまわれるだろう『衝角(ラム)』。哀れなことだ。

 ところが、時代が進むにつれて、再び『ラム教信者たち』が活気づく事件が起こることになるのだった。

(続く)

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Comment

2007.07.03 Tue 12:52  |  

縦方向の砲撃に船が弱いのは、横からだと貫通力のある弾はそのまま反対方向へ突き抜けてから炸裂しがちなのに対し、縦方向だと慣性が働く最後まで船を破壊しまくってから必ず船内で炸裂するからというのもあったみたい。

2007.07.03 Tue 16:48  |  ぐったん>

ふむふむ、なるほどねぇ

雷管(信管)や炸薬が発明され、今のような砲弾のスタイルになるまでは、弾体(実体弾)、つまり鉄のボールをぶつけることによって船体を破壊することが目的でした。つまり、現在のように炸薬の爆発エネルギーを破壊力の糧とするのではなく、弾体の力学的エネルギーを破壊力にしていたわけで。
(対人殺傷用に「焼き玉」っていう方法もありました。火であぶった砲丸を打ち出すことによって、火災を発生させたり、破片で殺傷することを狙ったものですね。日本でも大阪城に家康が外国商船から打ち込ませた話が有名ですよね。)

で、雷管っていうのは敵船にぶつかった衝撃で起爆するものなんだけど、当然それまでの弾体しかない砲弾ではぐったんの言うようにそのままスッコーンと敵船を突き抜けてしまいますようね。ちなみに、このスッコーンと突き抜けてしまうこと、逆に跳ね返されてしまうことが次回のラムのおはなしのテーマだったりしますw

  • #-
  • Lucrezia Rosso(管理人)
  • URL

2007.07.04 Wed 19:32  |  

あたまの弱い銀河さんでもわかりやすくて
これは続きがきになるぞ

ありがとう

  • #-
  • 銀河さん
  • URL

2007.07.08 Sun 09:12  |  銀河さん>

うはーありがとうです。
ホントに、面白いって言ってくれるのが書く意欲を高めてくれるので嬉しいです。そりゃそうだ、誰も読んでくれなきゃこんなの書かないってw
ホントに嬉しいです、ありがとう!!

  • #-
  • Lucrezia Rosso(管理人)
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